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 私は、46歳の時(昭和60年)、郡上おどりの観光ポスター用に作ったのをきっかけに、47歳頃から美濃和紙による和紙人形を、集中して作りはじめました。
 和紙人形は、私が子供時代に見聞きした風景を小さな世界に再現したものです。針金と粘土で体を作り、和紙で髪や服、小物をこしらえて、柄は手描きもします。季節ごとに変化させる木々や、その葉っぱや花びらも、やはり気に入った色に自分で染めて作ります。
 郡上おどり、縁日、野山で遊んだ幼い日々・・・。まぶたに浮かんだ思い出を夢中で手のひらに取り出し、気がついたら、何百何千もの人形ができあがっていました。
 一体として同じものはない、いろんなしぐさの人形たちに、いつかどこかで出会ったような懐かしさを感じ取っていただければ幸いです。



下にぃ〜下にぃ 青山様大名行列
大名行列 郡上八幡城主は江戸時代に入って、遠藤家、稲葉家、井上家、金森家、青山家と代が替わりましたが、これは、青山家の日光東照宮代参行列の様子。青山家は、徳川幕府の老中にもなった由緒正しい家柄で、東京の「青山」という地名は、青山家のお屋敷にちなんでつけられたとか。
将軍に代わって東照宮へ詣でるほど青山家は名家だった
 幕末頃描かれたと言われる古文書の巻物を見ているうちに、行列の侍たちか、これを描いた画家の気持ちがそうであるのか、行列そのものの立派さよりも、ひとりひとりの人間に興味を持って描かれているのがおもしろくなりました。
 たとえばわらじが切れてすげていたり、殿様の前を行く人は、ぴっと緊張して歩き、殿様の後ろを行く人は、ぶらぶらのんきそうにといった表情がおもしろく、これを立体にしたら楽しいだろうと、人形というよりは人間味のある作品にと願い表現してみました。
 ちなみに、人形の行列だけで二十メートル以上になります。

 わらじが・・・ 相撲とり 行列後ろの方

紬の家
 そんな遠くない昔、子どもの頃、郡上八幡の近在の農家でマユから糸をつむいでいるおばあさんの姿をよく見かけました。その姿がとても美しいものとして目と心に焼きついていて、この作品を作ってみました。昔は自給自足に近く、野菜だけでなく、着る物も各家で作っていました。自機(じばた)がそのひとつです。
 戦後その紬の伝統を復興し、芸術作品にまで高められ人間国宝になられた故宗広力三氏は郷土の誇りです。

紬の家

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※遊童館では、紬の家の周りを囲む木々は、季節によって変わります。また、四季の移り変わりを楽しんでいただくために、その周辺に繰り広げられるくらしの風景も、季節ごとに替えて展示しております。

柿どろぼう  紬の家  猿